ハーバード医学校
本書は、著者エレン・ロスマンのハーバード医学校での4年間の医学生生活をエッセー風に綴ったものだ。医学生である彼女自身が、まさにローテーション研修の真っ最中にしたためた(何年もたってからの回想ではない)。したがってかなり生々しい記録であり、ほかの資料よりはるかに参考になるともいえる。
彼女は、自分の医学校をけっして賞賛するのでもなく、かといって極度に批判しているわけでもない。ただ、医学生としての率直な感想は随所にこめられている。そこには、医学生が読めばあたり前だろうと思うことでも、一般読者が読んだら医者に嫌悪感をいだきかねないようなものも多々含まれている。要するに、彼女は正直に書いているのだ。
ハーバードの医学教育を絶賛する声はとにかく多いけれど、日本の医学生として本書を読むと、必ずしもそうではないと思わされる。むしろ理想にはほど遠いとすらいいたくなる。日本より確かにましだとは思うが、私たちが抱えているような悩みや不満を、向こうの医学生らもやはり持っていたのである。そういう当たり前のはずのことに気がつかせてくれた1冊。
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投稿: みんなのプロフィール | 2005-07-14 17:20